厳しい方言矯正(標準語指導)を乗り越えて…

レッスン・コンサル 講座・研修

「方言って、語尾が違うくらいやと思ってました」

「〜やけん」「〜しとこうわい」とか、
語尾が違うだけじゃないんですね。


NHK文化センターの朗読講座受講生のN子さん
「私なんかがこんな講座に参加してしもうて、場違いや〜」
といつも謙遜されますが、とっても努力家です。

N子さんの課題は「方言」でした。

何度も何度も、ICレコーダーで録音し、少しずつ練習していきました。

「生まれ育った地域の方言と標準語のイントネーションが違う」
ということは、
これまで意識したことがなかったそうです。

訛りがあるからとても素敵な朗読になることもあります。

朗読するときは標準語じゃないとダメということはありません。

方言のイントネーション(訛り)や
その方言の雰囲気を生かして読んでもらうこともあります。

朗読するときの空気感やライブ感も大切ですから、
方言がうまく生きることも多いです。

何を目指しますか?

アナウンスハウス松山の講座では、
その成果発表の仕方の一つとして「録音」を取り入れています。

朗読講座の節目ごとに「録音会」を開いて作品を録音します。
その作品を「青空朗読」に応募しています。

録音すると「作品として残る」という魅力があります。
そして「青空朗読」に掲載されると、
世界中の人に聴いてもらうことができます。

青空朗読掲載を目指す方、
青空朗読掲載は目指さないで「日々の楽しみ」として
朗読に通う方、
人それぞれですが、
「青空朗読」を目指す場合は、
「方言の空気感や勢い」よりも
「全国どこの人が聞いても違和感なく聞ける」ことを大切にします。

だから、青空朗読を目指す場合は、方言ではなく、
標準語のイントネーションで録音を完成させます。

訛りは治るんですか?

私は、治す必要はないと思います。
治すものでもないと思います。

間違っているわけでもないし、どこかが悪いわけでもないので、
そもそも「治す」という表現が違っていると思います。

ただ「標準語」でも「方言」でも朗読できるようになると
(使い分けができるようになると)
表現の幅が広がります。

例えば、東京から来た「坊ちゃん」を表現するのにも
伊予弁イントネーションを使うのではなく、
標準語イントネーションが使えると雰囲気が出やすくなります。

朗読を通して、標準語も使えるようになります。

ただし、ずっと自分に訛りがあることに
気づいてなかった人には厳しい道のりになります。

N子さんもその一人でした。

でも、毎回、教室に来ると、
「私なんか場違いや〜」と謙遜しながら、本当に熱心に努力されました。

成果発表の録音会では、
私も「ちょっと厳しいかな〜」と思うくらいの指導をしてしまいましたが、
本当にめげずについてきてくれました。

青空朗読への掲載おめでとうございます!

そして、努力の結晶として
N子さんの録音作品が
青空朗読に掲載されました!

朗読講座の成果発表の仕方も色々あります。
発表会を開いて朗読を披露したり、
朗読劇にしたり、
舞台での朗読公演を開いたり。


「発表会や舞台を目指す場合」は、空気感や勢いも大事ですから、
方言が強くても、声がひっくり返っても、
その場の空気感、その人の勢い、力を表現できることを大切にしていきます。
「録音して青空朗読を目指す場合」では、標準語も大切になります。

「発表会」という成果発表でも、
「録音」という成果発表でも、
それぞれの魅力も、大変さも違うものがあります。

いずれにしても
「声で表現する」のは、気持ちがいいものです。


■アナウンスハウス松山の朗読講座

 【場所】アナウンスハウス松山 セミナールーム(松山市三番町5-7-13 original box 2B)
 【日時】原則として、毎月、第2、第4火曜日 10:30〜12:00
    (都合により変更になる場合もあります)
 【定員】4人(残席1)

 【受講料】1回  2,500円(録音回のみ 3,500円) その都度払い *税込

 【申し込み】こちらのフォームか、LINEでご連絡ください。





■NHK文化センター松山教室の「録音して楽しむ朗読講座」

【日時】毎月 第1月曜日 13:30~15:00

【場所】NHK文化センター松山教室

【申し込み】NHK文化センター松山教室

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