英語司会者・日英通訳司会者として[ウィズマー高橋久美子]

アナウンス

アナウンサーとして向き合う「英語」と「日本語」

英語司会について ウィズマー高橋久美子
話を聞きました。

 

司会者として話す「日本語」と「英語」、違いはありますか?

あまり違いを意識したことはないのですが、考えてみると話すスピードが違いますね。
日本語って、普段しゃべるスピードと司会として話すスピードと、そんなに変わらない言語だと思います。
英語の場合は、普段しゃべるときより、司会や会場アナウンスのときは、かなりゆっくり目に話していますね。
新幹線の車内アナウンスなどをイメージしていただくとわかりやすいかもしれません。
時々、自分でも、こんなに間を取って大丈夫かなとか思うことがあります。

日英2か国語司会だと、混乱しませんか?

日英の使い分けは、会場の様子を見ながらとても意識していますね。

すべての進行を日英両方でやってしまうと、単純計算しても時間が2倍かかってしまいます。
これでは進行にテンポがなくなり、聞いている方は疲れてしまうと思うんです。

特別にご要望のない限りは、全体の流れや、お客様の様子を見ながら、
日本語のみ、英語のみ、同じ内容を日本語と英語とで繰り返す、日英混ぜてはなす、
という風に、使い分けています。

日英同時司会ならではのエピソードはありますか?

出席者のほとんどが外国人というような席では、本来、司会とはあまり関係ないことも頼まれることがあります。
料理や飲み物のおかわりが欲しいから頼んでほしいとか、突然のスピーチの通訳をしてほしいとか。
日本語だけの司会の時より、臨機応変な対応を求められることが多いように思います。

名前にウィズマー(WISSMAR)とありますが、出身は?

私自身は、日本出身です。結婚した夫の姓です。
Wissmarは、もともとドイツ語由来なのだそうです。
夫はアメリカ人ですが、祖先は、デンマークとスウェーデンです。
なんでも、むかしむかし、夫の祖先が、ドイツのなんとかっていう街を救った功績として、その町の名をもらったのだとか。
アメリカやヨーロッパでも珍しい名前らしく、この姓を持つ人は、ほとんどが親戚です。
残念ながら、夫は亡くなったのですが、夫とその家族に敬意を表し、今もその名を使っています。

夫となるWissmarさんとは、どこで出会ったのですか?

社会人になってからですね。英語の勉強をしている仲間の一人が、国際交流サロンの世話役をしていました。
在住外国人をゲストスピーカーとして招き、文化紹介してもらったり、テーマに沿って意見交換や討論をしたりするというものです。
私もメンバーの一人でした。ある時、ゲストの一人として招かれたのが夫でした。
フリートーキングで話しているうちに、お互い、共通のアメリカ人の友達がいることが分かったのが仲良くなったきっかけです。
最初に電話番号をきかれたときは教えませんでした(笑)。

その共通の友達も含め、大勢で会ったりスポーツ交流をしたりするうち、個人的にも会うようになりました。
まさか、結婚にまで至るとは思っていませんでしたが。(笑)

久美子さんは、大学では国文学専攻ですが、英語はいつから?

そうなんです、大学では専攻は国文学です。
余談ですが「令和」の名を考えられたとされる国文学者の中西進名誉教授から、大学時代、直に万葉集をまなびました。
今はプチ自慢です。(笑)

英会話を習い始めたのは、高校1年生の時です。
大学卒業してすぐはテレビ局にアナウンサーとして就職し、余裕が無く英語から離れていた時期もありましたが、
仕事に慣れてきたころ、通訳のトレーニングを受けました。
仕事柄、ただの日常会話だけでなく、外国の方と、社会情勢や文化などについてもきちんとした議論ができるようになりたいと思ったのです。
それから、海外との交友関係が広がっていったりする中で、徐々に会話力も身についてきた感じです。

現在は、アナウンサーとして日本語も英語も人前で話すプロフェショナルですが、
具体的にはどういう仕事をしていますか?

具体的には、司会やナレーション、ニュース読みなど、アナウンサーとしての仕事は何でもしています。

日英司会の場としては、外国人が多く出席する結婚披露宴やパーティーの司会も多いですね。
また、近年では、高校生のTSUNAMIサミットや、企業の海外進出に伴うレセプションの司会もありました。

アナウンサーという仕事は、自分の感じた感動を、自分の声や体を通して多くの人達と共有できる仕事です。
アナウンサーとして英語も日本語も使えることは、共有できる人が増えると言うこと。
本当に素敵なことだと感じています。
日本国内はもちろん、海外のイベントなどにも同行する仕事をこれからも続けて行けたらと思っています。

 

“英語が話せるからといって英語で司会ができるわけではない”
当たり前のことですがバイリンガルアナウンサーだからこそできる司会進行があるのだと感じました。

アナウンサー・司会者の仕事次第で、その場の空気が変わります。
日英司会のプロだからこそ、会場の様子に気づき臨機応変な対応ができるのですね。

アナウンスハウス松山では、
英語司会の原稿作成やリライティングも行っています。
お気軽にご相談・お問い合わせください。

 

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